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掌蹠膿疱症の原因と治療

掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)とは


掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)は、手のひらや足の裏に膿を含んだ膨らみ(膿疱:のうほう)が現れる慢性の皮膚疾患です。

膿疱が破れることで皮膚が乾燥し、ひび割れが生じ痛みを伴うことがあります。

さらに膿疱が繰り返し現れることにより、皮膚が厚くなり硬くなってしまいます。

手や足の皮膚に症状が出るため、日常生活や仕事、趣味に支障をきたします。

 

掌蹠膿疱症の原因


掌蹠膿疱症の正確な原因はまだ完全には解明されていませんが、いくつかの要因が関与していると考えられています。

以下に、掌蹠膿疱症の主な原因と考えられるものを示します。

 

1. 免疫系の異常

掌蹠膿疱症は、免疫系の異常が関与しているとされています。免疫系の過剰な反応が炎症を引き起こし、皮膚に膿疱が現れます。

 

2. 喫煙

喫煙は掌蹠膿疱症の発症や悪化に関与していることが知られています。喫煙によって免疫系が異常に反応し、膿疱が現れるリスクが高くなることがわかっています。

 

3. 感染症

掌蹠膿疱症は、特定の細菌やウイルスに感染することが引き金になることがあります。例えば、口腔内の歯周病や扁桃炎などが、掌蹠膿疱症の発症を引き起こします。

 

掌蹠膿疱症の治療法


掌蹠膿疱症には完治が難しいものの、症状を管理し軽減するための治療法は多岐に渡ります。

主な治療法は以下の通りです。

 

  1. 外用薬

主にステロイドの外用薬を使用します。ステロイドは皮膚の炎症を抑え、膿疱の形成を減少させる働きがあります。

 

  1. 紫外線治療

紫外線を皮膚に照射することで、免疫系の異常な反応を抑制し、症状の改善を図ります。

 

  1. 内服薬

重度の掌蹠膿疱症には、内服薬が使用されることがあります。免疫系を調整する薬剤(免疫抑制剤・PDE4阻害剤)やレチノイド(ビタミンA誘導体)が用いられます。

 

  1. 生物学的製剤

生物学的製剤は、免疫系の働きを調整する注射薬で、特に重度の掌蹠膿疱症に対して使用されます。免疫系の異常な反応が抑え症状を改善します。

 

  1. 禁煙

喫煙が掌蹠膿疱症の発症や悪化を引き起こすため、禁煙が推奨されます。

 

まとめ


掌蹠膿疱症は、手のひらや足の裏に膿疱が現れる皮膚疾患で、生活の質に大きな影響を与えます。

治療方法は多岐にわたりますが、早期の治療と生活習慣の改善が症状の緩和に重要です。

気になる症状があれば早めに皮膚科を受診しましょう。

 

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