蕁麻疹治療の基本は抗ヒスタミン薬の内服ですが、十分な量を使用しても症状が改善しないケースも少なくありません。
当院では、そのような治療抵抗性の蕁麻疹に対する選択肢の一つとして、最新の注射薬であるゾレア(一般名:オマリズマブ)による治療を行っています。
ゾレア(オマリズマブ)とは
ゾレアは、IgE(免疫グロブリンE)に作用する生物学的製剤です。
ゾレアはIgEの働きを抑制することで、蕁麻疹の発症に関わる免疫細胞(マスト細胞)の活性化を抑えます。
これまでの「出たヒスタミンを抑える(抗ヒスタミン薬)」治療とは異なり、「ヒスタミンを出させない」という新しいアプローチの治療薬です。
そのため、従来の治療で効果が不十分だった患者様にも改善が期待できます。
ゾレア治療の対象となる方
ゾレア治療は、すべての蕁麻疹の方に適応となるわけではありません。一般的には、以下のような方が対象となります。
- 発症から6週間以上続く慢性蕁麻疹と診断されている方
- 抗ヒスタミン薬を十分量使用しても症状が改善しない方
- かゆみや皮疹により生活に支障が出ている方
- 12歳以上の方
投与方法とスケジュール
ゾレアは皮下注射による治療で、通常は4週間に1回投与します。
注射後は、安全確認のため院内で一定時間経過観察を行います。
治療期間や回数は症状や反応によって異なりますが、3回~6回程度の投与で効果が見られる方が多いようです。
3回までで効果が見られる方が6割、6回までで効果が見られる方が7割と報告されています。
ゾレア治療の料金について
ゾレアは保険適用(健康保険)で行われる治療です。
ただし新しい薬剤であるため、従来の飲み薬に比べると高価です。
以下は、3割負担の場合の一般的な目安です。
- 薬剤費の目安(1回あたり):約10,000~15,000円前後(3割負担)
- その他にかかる費用:診察料、注射手技料
これらを含めた1回あたりの自己負担額の目安は約12,000~18,000円程度となることが多いです。
※実際の金額は、投与量や診療内容、保険の自己負担割合によって異なります。
当院での取り組み
福岡市西区のあさひ皮膚科クリニックでは、皮膚科専門医が、患者さま一人ひとりの症状や皮膚タイプに合わせた蕁麻疹の治療を行っています。
蕁麻疹の治療において「症状の強さ」だけでなく、「生活への影響」や「治療に対する不安」にも配慮した診療を行い、ゾレア治療にも対応しております。
ゾレア治療は、従来の治療で十分な改善が得られない方にとって、有効な選択肢の一つとなる可能性があります。
治療内容や費用について不安がある方も、どうぞお気軽にご相談ください。